デニス・ウィック氏 死去
英国のトロンボーン奏者、教育者、指揮者、マウスピースやミュートの開発者として知られるデニス・ウィック氏が2/12、93歳で死去したとのこと。1952年からバーミンガム市交響楽団、1957年から1988年までロンドン交響楽団の首席トロンボーン奏者として活躍、クラシック音楽だけでなくスターウォーズやスーパーマンなどの名作映画のサウンドトラックの録音にも参加した。ロンドン・シンフォニエッタやフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのメンバーとしても活動、さらにソリストとして数人のイギリス人作曲家からトロンボーン協奏曲を献呈された。教育者や金管アンサンブルやウインド・アンサンブルの指揮者としても活躍。1971年の著書「トロンボーンのテクニック」は楽器の選び方、メンテナンスの仕方から演奏法、練習法、トロンボーンが使われる演奏形態、トロンボーンが活躍する楽曲の目録まで網羅した画期的な教本として翌年日本語にも翻訳され、数多くのトロンボーン奏者に影響を与えた。1968年には金管楽器用のミュートとマウスピースの開発を開始、その後デニス・ウィック・プロダクツ社を設立し、その製品は世界中で使われている。1993年から1996年まで英国トロンボーン協会の会長、2004年から2006年まで国際トロンボーン協会の会長を務めた。慎んで哀悼の意を表したい。
デニス・ウィック氏が自身の半生を語ったインタビュー(設定メニューで日本語字幕を生成可)
(2025/2/15)
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